The Long Interview〜vol,4〜
Texted By Yoshihiro Fukawa
TRI-toNeはこの曲から始まった
【スリィ】
2009年3月3日に正式にバンド名が決まり
30歳を超えてもう1度ロックバンドマンとして立ち上がったりゅう
作詞など殆どした事のない彼の最初のメッセージは
「大事なもん無くしてまで手にしたものって?」
良くも悪くも幼き日、心に描いた自分と
現状の自分とのギャップを如実に感じる30歳前後
詩文中の生々しい言葉遣いは現状に満足できていない
われわれオトナ全てにこのままでいいのかい?と問いかける
「足踏みの記録更新 街並みは変わらず」
何もしていないのに街並みなんか変わるハズない
これは男も女も関係ない
聞いてる人、おそらくは作ってる彼自身にも向けて投げられた訴えだ
その人生の問いかけに対し彼自身では1つ答えが出ているらしい
違う 答えではない 千差万別な事象に対して答えは無い
イメージ 今見えている景色を変える為の明確なイメージ
「一つ光る約束 両手で握りしめ
あの日のスケッチに思うまま色づけろ」
メロディアスなサビに乗せて力強く歌い上げる
「真っ直ぐに伸びる 線をかき集め
変わりゆく記憶をつなぎ彩なす
光放つ原色 3つ使い合わせ
僕が見たい景色が広がり始める」
ギターとベースのイントロが時間を越えて
あの日にタイムスリップさせるような不思議な始まり
ボーカルのノスタルジーを誘う優しい声と情熱を詰め込んだ熱いサビ
歌い終わりに余韻を残すようなキーボード
「見えているこの全てが 未完成な景色ならば
後一つ後一回 この手を信じてみろ」
前に向かって歩く事を止めた人へ
幼きあの日のイメージとギャップを感じている今へ
未完成な景色のその先を見る為に
「後一つ後一回 この手を信じてみろ」
【スリィ】はTRI-toNeから我々への時を超えた手紙である
3月に正式に結成されたTRI-toNeは
3回のライブを経験し2009年を終えた
1周年を控え結成当時【スリィ】に込めた思いは今も健在か
今回のインタビューではそのあたりを掘り出し記録したい
■12/8 下北沢Cave-Beセットリスト
1:シヤバコ
2:スリィ
MC
3:Mr,Cyclone
4:紫陽花
MC
5:Sea Breeze
6:Drop