The Long Interview〜vol,7〜
Texted By Yoshihiro Fukawa

 


8月29日
私は10分遅れて会場に着いた
TRI-toNe 去年の初ライブと奇しくも同日のその日
シルバーエレファントの受け付けには
会場の音がかすかにもれていた

「ジャーニーだっ」


急いで階下に降りると白いマイクをにぎりしめ
ネクタイを揺らすボーカル りゅうの姿が見える

会場のボルテージに遅れをとる訳には行かない
せっかくはるばる来たんだから

「さあ いっきにトップスピードだ」

自分に気合いを入れて腕を上げる


最前列に辿り着いた頃にはMCになっていた

聞き覚えのあるあの台詞

「みんなで海に行きませんか!!」

「夏は終わっちゃうけど海に行きませんか!!!」


今日のライブのどメイン

『Sea Breeze』


イントロが始まると真っ暗なステージに青白くライトが入る

思わず口ずさみたくなるメロディーに載せて
眠い目こすり海目指して行く

流れるようにサビに

ステージを一気に照らす太陽

今日 いい・・・!

先程から感じてた予感が確信に変わる


りゅうの声の張り
楽器隊の表情
技術的な事はわからない
ステージがいつもと違う

「行くよー!!」

あおるりゅう
呼応するように客席に腕 腕 腕

♪Get A Wave Ride A Wave 迷ってる暇はない♪


メンバー間のアイコンタクト

演奏しながらお互いの笑顔を確認しているように見える

♪Get A Wave Ride A Wave 今は今でしかないさ♪


わからない
わからないけどなんだかめちゃくちゃ楽しい

なんだかめちゃくちゃかっこいい!!


アガった会場の雰囲気を楽しむように『スリィ』
キレのいい笑いを誘い出すさとちー@ドラムのMCを挟んで『泪涙』
一連の楽曲が導火線であったかのように爆発する『DROP』


気が付くとコール&レスポンスの間奏で「D・R・O・P!!」と叫んでいた
余計な事は考えない
TRI-toNeと言うリアルが30分間のアンリアルを演出してくれた

見事にノセられた  魅せられたっ


演奏が終わり客席に背を向けて座り込むりゅう
足元に置いたギターにつまずきそうになりながらも
ステージ中央に向かうチャジー
抱擁を交わすコバ・たなちゅう


2009年の8月29日に初ライブを行ったTRI-toNe
2010年の8月29日に9回目のライブを終え
2枚目のCDを無料配布するまでに至った

MCでの

りゅう
「1年前の今日の景色と今の景色 どっちがいいかって言ったら今に決まってますよね」


は メンバー全員の思いだろう

そしてこの日のライブでアンリアルを楽しむ為にまた1つ皮が剥けた

それはTRI-toNe本人達も我々 客席側も


今回も赤裸々にりゅうにいろいろ語ってもらいます
最後までお付き合い下さい
 

 


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