The Long Interview〜vol,12〜
Texted By Yoshihiro Fukawa

 

 

ギターのエキゾーストが鳴り響く
時折 聞きなれたフレーズ
ほとんど 知らないコードストローク

ステージにTRI-toNe
客席にライブハウスのスタッフさん


りゅうが昨日から言っている通り
リハーサルの1曲目は「Mr.Ciclone」
この高いキーを練習の1曲目に持ってくる 
そのあと歌えなくなるんじゃ? というのは素人考えか

それぞれチューニングを終えた楽器隊の最初の演奏に合わせるよう

りゅうがマイクにむかって歌詞にはない叫びを吐き出す

りゅう >
FULU―!! WHAFOOOO!!

自分の喉の調子を見るように・・・
ボーカリストが今は人に聞かせる為ではなく
自分の為に声を出している


りゅう >
全体的にでかいかでかくないかって言われたらでかいかもしれない

りゅう >
サイクロン サイクロンやるよ
スタッフさん よろしくお願いしまーすっ 

スタッフ >ハイッ


TRI-toNeとライブハウスのスタッフ
TRI-toNeのメンバー各々
お互いに探りながらの本番前リハーサル
30分間しかない時間の中で
どこまで自分たちの音を出せるかが
今日のライブの成功のカギになる

続いて「泪涙」

スタッフ >
聞こえ方はどうでしょうか?

コバ >
上手のギターをめいっぱい

チャジー >
今日 音でかいかもしれないね

コバ >
うん でかい

チャジー >
俺が下げる?コバ 上げようか

コバ >
いや チャジさん上げてくれたほうがいいです

りゅう >
じゃさ 「泪涙」やろう。「泪涙」やって「Answer」やろう


そして新曲「Answer」
歌詞の持つ深いメッセージ性を
ゆったりとしたリズムにのせて力強く歌いあげる
バラードのナンバーだ
曲の途中 一瞬だけ楽器隊の演奏が止んで
ボーカルの声だけになるシーンがある
この曲1番の聴かせ処である
ボーカルの声質が問われ
再び楽器隊が演奏を始めるタイミングが一致する事で
リスナーを感動させる事になるからだ



・・・ばっちり合った!!
かっこいい!!!



コバ >
上手のギターってもういっぱいですか?

スタッフ >
いや まだ上がります

コバ >
じゃあもう少し

さとちー >
ドラムの音 もう少しください

スタッフ >ハイッ

りゅう >
じゃ 最期「シンアイ」1番だけやって終わろっか


「シンアイ」の演奏中に肌で感じる
今夜は間違いなく最高のライブになる
リハーサル終わり開口一番

りゅう >
悪くないでしょ?

F >
悪くないね 君もちゃんと指示とか出すんだな って(笑)
音が大きいとか小さいとか全然わからなかったよ

りゅう >
わからないだろうね(笑)
本人たちがやりやすいか やりにくいかって問題だし

F >
リーダーっぽい感じでメンバー側とスタッフさん側の間に入ってたね

りゅう >
はは それはおおげさだよ

F >
どうだったの 今日のコンディションは?

りゅう >
いいんじゃないっ
もう何も問題がない
あとはMCで何しゃべるかだけだよ(笑)



挨拶が遅れてすみません
「The Long Interview vol.12」
今回は2012年6月2日のライブに合わせ
前日から私インタビューアはりゅうに張り付いておりました
なので今回はライブ直前までの
「インタビュー&レポタージュ」 という形をとらせていただきます
本当にライブ直前で記事は終わります

ライブ前のバンドマンって何してるのかな?
どういう流れでステージに立っているのかな?

そういう普段はわからない内側をのぞいてみたいと思います
スポットライトに当たらない時間の彼らを
みなさんも観察してもらえたら幸いです
そして次回のライブがもっと楽しくなる事を約束します


次ページより本編の開始です

赤字はそのページの見出しタイトル
青時は私のレポタージュ
黒字はインタビュー

となっております
本編は全部で7ページあります 
最後までよろしくお付き合い下さい
 

 


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